東京都世田谷区のマンションで、玄関大理石タイルのメンテナンス研磨を承りました。
白い部分と濃いグレーのグラデーション?なんだろうこのモヤモヤ。
同じ画像を切り取ってズームで見てみます。
無数にできた細かな傷の重なりが、白く濁った印象にしていることが分かります。
傷ができているのは、靴を脱いで廊下に上がるためにギュギュっと身もだえさせるゾーンです。
傷の出来方は、スケートリンクと同じです。
真ん中の、みんなよく使うところは削れて凹凸に、隅っこは氷を作ったときのツルツルからさほど変わらない、のような。
スケートリンクではさほど目立たないかもしれませんが、こちらのマンションの玄関のように濃色の石ですと、質感の差は一目瞭然となります。
メンテナンスを終えた大理石タイルの仕上がりは、このように。
全面均一な色合い、滑らかな質感に回復しました。
大部分がハレーションを起こして真っ白にぼやけていましたが、深みを感じる黒色からウォームグレーのマーブル模様が出現。
「石としてもうアカン?」のような風情でしたが、ひとたび専門的な石材メンテナンスをしてみれば、ぜんぜん現役なのでした。
石なのに、こんなに傷ができるもんですか?とお疑いの方も多いのではないでしょうか。
いえいえ、大理石は柔らかい石ですので、生活習慣由来の傷、けっこう多く拝見します。
・マンションのエントランスから専有部の玄関ドアに至るまで、靴裏にくっついた土砂粒や汚れを落とし切れない床材である。
・スパイク付きのシューズを玄関で脱ぎ履きする。
・カートや遊具などいろいろ置いていて、砂粒が玄関タイル上に持ち込まれやすい。
といった状況では、玄関タイルの石、傷ができやすいです。
今、ツルツル滑らかな大理石の方は、マンションエントランスに敷かれた足ふきマットでツイスト的なステップを踏まれて、足の裏をよく拭いてからご自宅に入られてください。
もし、今すでに傷・くすみ・にごりが見られる大理石になっちゃっているということであれば、ウォッシュテックにご用命ください。
傷や汚れを除き、まだまだ美しく使えるコンディションに回復させて頂きます。
大理石の耐用年数は、フローリングやタイルのような人工物とは比べ物ならない、「永遠」です。
正確には、その建物が取り壊される日まで、です。
永遠というライフを備えておりながら、最初の数年だけピッカピカ、あとは薄汚れてカサカサのままで過ごす?
ツヤがなくなったからとワックスやコーティングを塗布、化学薬品で加工、ライフを中断させる?
どちらも大変もったいないことです。
いつまでも変わらない品質で、美しく清潔に使い続けられる床材は他にはありません。石材だけの特権です。
今すでに、玄関に石が嵌っているならば、この特権を活かされてみてください。
なお、メンテナンスにお金がかかると言えど、5~10年に1度ですから、他の床材よりも維持管理費は断トツ安あがり。
石は、磨いて戻せるウォッシュテックからすれば、他には無いローコストでSDGsな床材です。
ぜひ正しいメンテナンスで未来永劫エンジョイなさってください。