ユニットバスの壁面パネル。
焦げ茶色の木目模様に、白いブツブツ汚れが目立つ状況。
全体に膜が張ったように白く濁り、ところどころウロコのような水垢がこびり付いています。
指で触ると、乾いたときはパサパサと粉っぽく、濡れると脂っこくベトベトしているような。ウロコ汚れの箇所は僅かに凹凸を感じます。
「何これ?もしかしてカビ?」と、カビキラーをスプレーし、スポンジで擦って流してみますが、変化なし。
この白い汚れは、カビ取り剤では反応しません。水垢です。
水道水に含まれるミネラルが、その場にこびり付いたものです。
イオン化して溶け込んでいたカルシウム、マグネシウム、シリカなどのミネラルが、残って積もって残って積もって、目視できるレベルまで育ったのが「水垢」です。
ズームで見てみます。
水滴が、その場に留まって乾く。その跡にまた水滴が引っ掛かり、留まって乾く。そのように水垢が形作られてゆく様子がお分かりになりやすいかと思います。
浴室クリーニング後の壁。
木目の色柄が鮮明に見えるようになりました。
洗ってみて分かりましたが!淡いベージュから黒に近い茶色まで、たいへん繊細なプリントであったのです。
また、表面は木目模様にリアリティを与えるため微細な凹凸が施されていると分かるようになりました。
汚れが無い状態に回復できれば、とても美しいデザインであると実感します。
でも、クリーニング前は色のグラデーションも木の質感を演出するエンボス加工も何も分からなくなっていました。もったいないことです。
このような濃い色の木目調の壁のユニット浴室は、淡い色、例えばアイボリーやベージュとのコントラストが「デザインの妙」かと思います。
汚れは、濃色は白っぽく、白っぽい色は茶ばんだり黒ずんだり、全体をぼやかしてしまいます。何が何色なのか、ツルツルなのかマットなのか分からなくなります。
「なんだか古臭くてカッコよくない。うんざりする。」そのような浴室は、どこがオシャレポイントなのか鈍っている状況にあると思います。
浴槽の縁にある止水栓の金属のキラッ!も、壁の質感との対比になって美しいです。
クリーニング前は、ステンレスメッキ輝くはずの止水栓も、白く濁って光が沈んで見えました。
浴室は、清潔が一番。
そして、「今日もステキ。いいお風呂でごきげんだ。」と思える「お気に入り感の回復」が二番です。