大理石の洗面台天板を研磨しました。
大理石といえば「白い地に濃淡ある灰色がマーブル状に入っているアレ」と思われる方が多いかと思います。
ピザを伸ばす台だったり、銅像の台座だったり、式場の床だったり、馴染み深いんですよね。その大理石の名前は、ビアンコカララです。
もちろん住宅にも多く見られる大理石です。玄関やリビングなど床はもちろんのこと、キッチンの調理天板、バスルームや洗面台などの水まわりのご相談も多いです。
大理石に対しては多くの方が「これ、どうやって手入れすべき?とりあえず水拭きして乾拭き?」とハテナで何年もお過ごしかなと思います。
こちらもそのようなビアンコカララの洗面台です。
洗面台は、整髪料・化粧品・歯磨きやデンタルウォッシュ・ハンドソープが置かれ、使われる場所です。
アルコールや酸・アルカリが触れると、大理石の表面は(顕微鏡レベルで)フガフガに溶けてしまいます。
フガフガの凹凸が光を乱反射させ、そこだけ曇って見えるようになります。汚れが表面に付着しているというわけではなく、一部分だけ崩れているということです。
水の飛び散りも多いです。水分の浸透もまた、大理石を変にしてしまいます。
大理石にとっては、ハードな環境だといえます。
しかし、首都圏の高級仕様のマンションであれば、デフォルトで水まわり全てが石材であることも少なくありません。
住宅では、ラグジュアリーなホテルのバスルームのように、常駐するものが無い状態をキープ、チェックアウトごとにクリーニングが入る世帯は希少です。
あるにはあるようですけど、ほぼ無いと言っていいでしょう!
コマーシャル(商業)の施設では常識であるメンテナンス計画やコストの割り振り。
しかし住宅(レジデンシャル)の世界では、何も知らされないまま「石」を引き渡される方が大半です。
ならば破綻は必至です。もちろん頼む先も用意されていません。あれれ?と自発的に調べられるかどうかが分岐点だと思います。
レストレーション後のビアンコカララの洗面台。
明かり取りの窓の形がクッキリ!照明と、鏡に映り込んだ照明がダブルで映り込み、明るい印象です。
これが表面を均一に整えた大理石です。
表面が凹凸に荒れていないから、まっすぐに光を跳ね返します。ゆえにツヤっと見えるわけです。
なお、これはダイヤモンドディスクでの研磨のみの状態です。何かを上塗りしたり隠蔽したり、一切ございません。
石ってハテナ?どうお手入れしたらいいのかな?でもお金を遣って業者を頼むなんて大掛かりだしなー...と、数年から10年...と経過して、既に研磨では回復できないコンディションに至っている例も拝見します。
大理石は美観が命。他に突出した機能性があるわけではありません。
汚れを理由に張替を考えられる方も少なくありません。しかし、石材の水まわりの改修工事は、とっても大変です!費用も納期も、ユニットバスやシステムキッチンのようにはいきません。砕いて外して棄てるわけですから、住宅にとっては大手術です。
高品質な大理石は枯渇しつつあります。スクラップアンドビルドで汚れをナシにする方法は、いつまでも続くはずはありません。サスティナブルな方法が定着して欲しいなと思ってます。
そんな思いから、コマーシャル(商業ベースの法人間取引)では安定してとても高額な大理石研磨ですが、ウォッシュテックでは安価な設定にしています。工夫と努力です。
いくらキレイになるったって、それが正しい方法ったって、手が出ない額だったら手は出せません!誰かが肩代わりしてくれる経費ではなくて、自分の財布から出すお金ですから。
格安・格下の方法も他ではいろいろありますが、本式の石材研磨をハウスクリーニングと地続きになるような安い料金にしているのは、ウォッシュテックだけです。
もうしばらくはこの方式で頑張ります。