ステイホーム期間中、ウォッシュテックに激増したお問い合わせは、「シンク×クエン酸」についてでした。
「キッチンのシンクをクエン酸とラップで数時間(人によっては一晩)湿布したら、真っ白になってしまいました」
「シンクの水垢はクエン酸で掃除すると取れるという情報を得て試してみたら、前より酷い状態になってしまいました」
TV、ラジオ、雑誌、本、ネット、SNS...情報に触れる機会が多かったんだと思います。
1日に数件とまとまって駆け込まれることもあり、「インフルエンサーの影響力」を目の当たりにしました。祭りとはこのことかと思いました。
※リモート意識が高まった時期でもあり、皆さま画像添付で返信しやすかったです。
そして、ずうっと家にいて時間もあるので「うーん、この汚れ気になる。ちょっと頑張った掃除、やってみようかな」な方が多かったんだと思います。
今回のお客様の「シンク×クエン酸」の様子。
水栓の付け根付近とシンクの立ち上がり(側面)の水垢が気になって、クエン酸溶液をスプレーし、乾かないよう数時間ラップを張ってパックされたそうです。
そして、水で流すと...あれま!白い!パサパサ!前より汚い!
ツルツルっとニュートラルなステンレスに戻ってるはずじゃないの???どうなってんのコレ?あわわわ。
スポンジと食器洗い洗剤で洗ってみるも変化なし。
クリームクレンザーで擦ってみるも変化なし。
メラミンスポンジ?スチールたわし?もっと強い酸?いやいや、よけいに怖いことになりそう。
ここで 「 ヤバい 」 と手を止めて、一晩いろいろ検索されて、ウォッシュテックを見つけてくださったとのことでした。
レストレーション完了後のシンク。
「あぁぁ、よかったぁー...」とお客様。私どもも、よかった、ほっ。
シンク×クエン酸問題は、そもそもなぜクエン酸パックに至られたのかを考える必要があると思います。
それは...白くパサパサとウロコのようにまだらに張り付いた水垢が、もはやイヤな状態だったからではないでしょうか。
たいていの方はウォッシュテックのブログをご覧になってますので、「酸で腐食した(焼けた)ステンレスを何とかしてください」とご相談くださいます。
腐食したステンレスを戻すことはもちろんですが、もともとハードに固着していた水垢アプローチしてゆかねば根本のお悩みは解決しないということかと思います。
「ま、自分がやったことだし。このまま暮らすさ」ではなく、「お金を払って知らんオジサンを家に上げてもいい」覚悟でおられるわけですから、到達点を高くご提案しています。
だいたいですね、梨地、エンボスと呼ばれる細かな凹凸があるシンクは、いったん水垢が固着すると非常に取りづらいんです。対処法は、平滑なステンレスとは違ってきます。
どんな種類(組成・加工)のステンレスに、どんな種類の汚れが付いているのか、何でほどいて何で表面を整えれば良いのか...
体系的に学び、正確に対処して結果を出せるのは、ハウスクリーニング業者の中でもごく限られた一握りの中の、さらに一握りだけです。
ましてこのように、酸で表面が荒れた状態からの回復となれば、さらに一層、判断・動作の正確さが求められます。
表面が平らなステンレスを鏡みたいにツルツルに研磨する技術がありますが、それとは全く違うんですね。細かい凹凸模様は生かすわけですから。
下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、そういう出費を避けるならば、初動からウォッシュテックがスムーズかと思います。
シンクをクエン酸でチャレンジして失敗しちゃった方に数々対応してきた私からお伝えしたいこと▼
「水垢はクエン酸で落ちる」に関しては、
●どんな種類の水垢か、どんなステンレスか分からないまま提示された方法なので、目的達成率はきわめて低いです。
●「アルカリは酸で中和する」のみでは大雑把すぎて科学的ではありません。効果が出ない、あるいはハイリスクになって当然です。
よろしくお願いいたします。