トイレクリーニングの対象箇所、「便器・シャワー付き便座(ウォシュレット)」は分かるけど、手洗いボウルって何ですか?というご質問を頂いたので、書かせていただきます。
トイレの手洗いボウルは、この部分です。
トイレタンク上にあっても、便器の横あたりにあっても、トイレで用を足した後に手を洗うところは手洗いボウルです。
トイレタンクの上にある手洗いボウルは、けっこう汚れているのです。
同じ画像をズームで▼
水垢でカサカサくすみ、トイレ室内には常に水分がある関係上、カビも見られます。この画像では、白い陶器の表面に点々と黒く見えるのがカビです。
トイレでは、服をゴソゴソしますよね。そしてトイレットペーパーもカラカラします。
そのことから、トイレは案外ホコリが多い空間です。手洗いボウルに降り立ったホコリが、水道水の雫に重なり、カルシウムやシリカにくるまれるような形で干上がる。すると...
「あれっ...これ、埃っぽく見えるのに、拭いても全然きれいに取れないわ!このモヤモヤした黒ずみ、気になるわ~」という汚れになります。
おそらくここでメラミンスポンジを使われる方が多いかと思います。しかし、陶器に膜のように固着した水垢は、ほぼ変化なしかと思います。
近年は、軽量かつ安価という利点から、樹脂製ボウルも多くなっています。メラミンスポンジで力を入れて擦ると、傷ついて質感の差が目立ち、さらに強固な水垢が固着しやすくなるという「好ましくないループ」に陥る可能性が高いです。なにとぞお避けください。
トイレクリーニング後のトイレ手洗いボウル。
表面の質感、トゥルッと滑らかに回復。ヌラッと輝く釉薬(うわぐすり)の光沢が美しいです。
蛇口(水栓)もご注目。
ステンレスのメッキがモヤモヤと濁っていましたが、キラリと鏡面に。ボウル中央の流れ込み部分の穴はもちろん、ボウル側面に映り込んだ穴まで映り込んでいます。
水栓のメッキは、実はとても繊細です。目に見えるあのステンレスっぽい質感は実は薄い膜で、とても弱いです。汚れが長期間に亘り付着していると、汚れによって腐食が進み、突き破る形で脱落することもございます。
こちらのトイレの水栓は磨いて回復できました。しかし、いったん劣化で侵されたメッキは回復しません。従いまして、なるべく早めに手を打たれることが得策です。
▼一応ながら、同じ画像をトリミングしてズーム。
上のビフォア画像と見比べてみてください。
水垢や汚れが付着している陶器は、水を弾いたように見えるはずですが、クリーニング後の陶器は表面は何も付着していないニュートラルな状態ですので、水滴はフニャっと形が崩れて流れてゆきます。
トイレのタンク上にある手洗いボウルは、グイっと手を差し伸べねば届きません。指先を濡らしてピッピと水をはじくだけ?全く洗わない?そういう習慣が身に付いている方も少なくありません。
不衛生だから手洗いしておくれ!と頼んでも「だって、手洗いボウル自体が汚いじゃん。手前の便器が邪魔で、足が触れたらイヤなんだよ。」と返される。ならば...
ぐうの音も出ないトイレにされてみてください。