浴室ハウスクリーニングの現場から。
「この浴室...以前ハウスクリーニング業者が入ったことがある...」と、一目瞭然で気づくのは、こんな風な「金属の腐食」が見られた時です。
まだらに黒く、黒いところだけ光沢が鈍い...。
シャワーバーだけでなく、蛇口水栓、給湯器のスイッチパネルや浴室扉の蝶番などに同様の腐食が見られます。
腐食...つまり、金属が酸で焼けただれて錆びていると言うことです。
ステンレスは、ステイン(サビ)レス(ない) といいますが、ユニット浴室に使われるものは、硬い水垢を溶かしてしまうほどの酸にさらされる事まで想定していません。
酸はリスクを伴うので、全く使わない(水垢は取れないと言う)ハウスクリーニング業者も多いです。酸性洗剤は、こびりついた水垢をどうにかしようと思って使うのですから、業者の中でも腕におぼえありというか、一定以上の自信がある人が使うと思います。
しかし、「酸にもいろいろ種類があって、塩酸は金属腐食性が強い性質がある」というところまで知っている人は、残念ながら極めて少ない。
□自分は、素材を痛めずクリーニングしている。
□浴室クリーニングおいては、塩酸(をメインとする酸性洗剤)がスピード・コストのバランスが良いためヘビーユースしている。
この設問に同時に「はい」と答えるハウスクリーニング業者が多いです。
酸を使えば水垢へのアプローチは可能です。しかし、金属が混在する場所では塩酸は×です。他の酸を適宜選ぶべき。
金属がまだらに白かったり黒かったり...それは、表面の一部分が化学変化して凹凸になって変色している状態です。
ハウスクリーニングを頼まれる方からすれば、絶対に避けられたいことだと思います。
ウォッシュテックでは、既にできてしまった金属の腐食も回復できるよう努めています。しかし、以前のハウスクリーニング業者がどのぐらいの濃度・どのぐらいの時間で触れさせていたかまでは判断できないので、毎回できうる限りのチャレンジです。つまり、腐食が深いならば回復不可能です。
まず、「金属の腐食ってこういうこと」と知っていただき、ダメージを与えていることに気づいていない業者は避ける。一貫してそういう業者を入れないこと。
それが1番安全な対策だと思ってます。