年末大掃除シーズン突入。クリスマスやお正月...イベントでおうちにお招きされる機会が増えるからでしょうか。ユニットバスと高級仕様・石の浴室の次にお引き合いが多いのが、大理石タイルの研磨です。
タワーマンションにて、タソスホワイトの玄関タイルを研磨。タソスホワイトは、白い大理石です。マーブル模様やひび割れ模様が見当たらないプレーンな白色が特徴です。
しかし、濃淡が無い単色ゆえに、靴の摩擦で失われたくすみや付着した汚れが、他の大理石よりも目立ちやすいのであります。
表面の傷で曇っています。グレーやベージュの細かい線が重なったみたいに汚れて、ボヤっとくすんでいます。光度はゼロ。光度0とは、「光度計から斜めに発した光が、全くこっちに跳ね返ってきてませんよ」という意味です。
研磨後のタソスホワイト。
光度は124に。これは斜めに発射された光の角度20度での数値です。60度だと105。(いづれにしても驚異的な数値かと思います。)石がつるつるになったので、むしろ光度計本体の小傷が目立つ写真になりました。(←ダサ!)
この画像は、スマホのカメラで撮ってます。
タワーマンションなので、玄関の光源は常に一定です。しかし、研磨後はシャッター速度が明らかに早いです。照明の光が床にまっすぐ跳ね返るようになったので、レフ版のような効果をはやしているのだと思います。
そして、ピントが合うのも早いです。傷や汚れがある状態で撮ると、自動焦点が戸惑います。「え?ここに合わすの?それともここ?」のような一瞬の間があるのです。
大理石を磨くと、ド素人の私でもサクッと「画像をいじらなくてもOK」写真が撮れます。真実だからウソがいらない、そういう強い写真になります。売却用にサイト掲載する画像の仕上がりが全く違ってくるというのは、本当だと思います。
リビングのドアを開けていただいて、自然光で撮りました。
光度計の数値は、「ここにはいない第三者」を説得するためには有効です。しかし、ここはお客様のお住まいですから、お客様の「おぉ~~」のお声をいただければ、それが一番すてきな結果なのだと思います。
クールに見えてどこか温かい、ずっと見ても飽きない印象は大理石だけの特徴です。もしセラミックタイルだったら、この滑らかさや温かさは表現できないと思います。なんというか、もっとノッペリ冷たくてつまらない。
汚れや擦り傷で隠された大理石、もったいないですよ。ほんとは、こんなにきれいにな化石なのです。