ウォッシュテックの業務を月ごとにご紹介
浴室スイッチパネルの水垢汚れを回復 レストレーション
東京都港区のタワーマンションにて、浴室クリーニング。
タワーマンションでは、管理規約上ベランダに洗濯物を出せません。そのため、浴室乾燥機がデフォルトです。ゆえにもちろん、浴室乾燥機フル稼働のバスルームが一般的です。
都市圏のマンションにお住まいの方は、お仕事がお忙しいことから勤務先と自宅を近くにされたいわけで、ということは、入浴タイムと洗濯タイムがひと続きな場合がおそらく多いんだと思います。
帰宅後(夜)、お風呂に入る→入浴後に干して、浴室乾燥機をON→朝、乾いた洗濯物を取り込むスタイルの方が多いように思います。
今回のバスルームも、そのようにお使いです。こちらは、スイッチパネル。
し...白い!ガチガチ!指で触るとザラザラ!
浴室乾燥機ご使用の際、水道水の滴がある状態のまま乾燥機(もしくは暖房)を入れられると、その場で水道水の水分が干上がり、含まれるミネラル(カルシウム、マグネシウム、シリカなどの金属イオン)が残ります。そして、高温で焼き付くように固着。
スポンジ、お風呂掃除用洗剤、カビキラー、何をしても「ほぼ変わらない」強力な水垢に。
私は、この状況になると、ご自分で頑張られるのは得策ではないと考えています。
2005年以降徐々に、ユニット浴室の樹脂は繊細になってきているように思います。ユニットバスの樹脂よりも、浴室乾燥機の高温で焼き付いたミネラルは固いものです。力いっぱい磨けば、水垢は削り落とせるかもしれません。しかし同時に、表示パネルも凹凸に削られてクリアさを失うことになるはずです。
通常一般的な道具や洗剤で太刀打ちできない汚れに関しては、早々のギブアップが大切だと思います。なぜなら、力いっぱい擦って付いた傷や過激な洗剤(たとえば、浴室なのに便器用の酸性洗剤を使ったり、強力さを謳う業務用洗剤をネットで買ったり)してできたダメージは、手の打ちようがなくなるからです。つまり、リフォーム(とても高額)しか方法がなくなる。損失が大きいと思います。
不潔っぽい。古臭い。使用感・生活感がありすぎる。ネガティブなイメージを払拭したい。しかし、掃除やハウスクリーニングで何とかできるレベルではない。そのお悩みに対応するのが、ウォッシュテックが打ち出す「回復型ハウスクリーニング」です。
日本では誰もやっていないので、分かりやすく「ハウスクリーニング」という単語を含ませていますが、やっていることに正しく当てるなら、「レストレーション」。日本語では、回復・修復・復元・復旧という意味です。汚れを徹底的に取り除くことで、質感を本来の状況に近いものに取り戻す作業を、「レストレーション」と言います。
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レストレーション
アメリカでは、40年くらいの歴史をもつ一般に広く知られた「産業」です。科学技術に基づき論理的に汚れを取り除く技術が日本では発展途上ゆえ、現状ほぼ知名度ナシです。(なので、知ってください!)
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素材本来の光沢や触り心地を復元するレベルまで汚れを取り去る、「レストレーション」後の操作パネル。
情報を見やすい、なめらかな操作パネルになりました。プルっとしたプラスチック本来の質感です。どこでもなんでも、汚れが取れて元の感じに戻ったら、清潔でオシャレで気持ち良いものになるのです。
正直、作業はとても大変。レストレーションでも、ウォッシュテックではこれが限度です。汚れだけに着目してプラスティックを傷めたらいけないですから、これ以上は深追いできず、薄く残る可能性が高いです。
水垢を焼き付けないことが、一番の得策。浴室乾燥機のスイッチオンの前には、ワイパー(スクイジー)で水を排水溝に向かって切っておくか、使った後のバスタオルでザっと拭き取る習慣で、長く美しいバスルームを維持されてください。
もう汚れてますヤン!自分で何とかするのってコワいヤン!そんな方には、レストレーションが助けになるかもしれません。覚えておいてください。
ド~はドーナツのド~、レ~はレストレーションのレ~♪ ウォッシュテック社長・中島が、出動いたします~
2017年7月18日
ステンレスシンク 擦り傷と汚れの回復
賃貸マンションのステンレスシンクをクリーニング。
回復前。
回復後。
上の写真の中で、見どころをピックアップしてみます。
●水栓(蛇口)の付け根の水垢。
長期間に亘り水道水に含まれるミネラルがその場で乾き、積もって、白く石のように固着しています。ブラシ、カビキラー、重曹、セスキ、全て効かない状況。
ステンレスの光沢感、カサッカサのシワッシワに曇っていたのが、つるり滑らかに戻りました。なお、蛇口のひねる部分も外して洗ってます。
形状が入り組んだ狭いところ、側面の立ち上がり部分の濁り汚れもスッキリ。水栓まわりのキラッ!ツルッ!とした質感が戻らないことには、「古い」「不潔」といった印象を払拭することはできません。
●シンク内部と天板の擦れキズ、曇り汚れ
こちらも、カサカサと細かな傷で曇っています。傷が多いため、照明の映り込みが乱反射して白く見えますが、けっして明るいイメージではありません。また、白くマットな水垢が薄く覆っているため、ステンレス本来の美しさが失われています。
ステンレス本来の、照明をまっすぐ跳ね返す光沢に回復。表面に汚れや傷が見えなくなると、「ステンレスって、やっぱ清潔でキレイだな~」と気持ちいい。衛生的なイメージが強い材質であるからこそ、汚れや傷で質感が損なわれると、不潔感が際立ってしまう...それがステンレスの性格かなぁと思います。
賃貸のキッチンのステンレスは、分譲のそれとは種類が異なります。ゴールドで言うところの24金と18金のように、ステンレスのグレードがちょっと下。他の金属の含有量が多く、やわらかいです。やわらかいから、凹ませたり、加工しやすい。薄く引き伸ばせるから、安価にできます。
そんなこともあって、賃貸のステンレスの方が、錆びやすい。ステン(錆び)レス(無し)といえども、何年も付着していた油汚れで腐食して突き抜けてしまうこともあります。
混ぜ物が多いステンレスは、傷つきやすい・汚れて見えやすい性質があります。しかし逆手に取れば「正しく磨けば、回復しやすい」とも言えます。純度が高いステンレスには無い「良さ」かもしれません。
賃貸物件において「契約を決める」かどうかの分かれ目は、水まわりが美しく清潔かどうか、だと思います。
好みの「エリア・間取り・家賃」の候補がいくつかあったとして、勝ち抜ける1件は、必ず「水まわりが美しく清潔な」物件です。
築年数があんまり経ってない、あるいはリフォーム・リノベーション直後なら、物件として強いと思います。でも、多くの物件は、ローンや税金が重くのしかかる正念場にあり、数十万から数百万の投資となる水まわりの改修を頻繁に行うわけにもいかないと思います。
ほとんどのオーナーさんは、どこからか紹介された相場通りのハウスクリーニング業者に任せ、「古臭い」「不潔な」「きちんと管理されていない」イメージを払拭しないまま、次の入居者を待つことになるかと思います。
※ハウスクリーニング業者の99.9%は、水まわりの汚れを取り除き、質感を本来のものに戻し、「イメージを回復できるレベル」まで持ってくることはできません。安く早くを求めるのならば、仕方ないことです。※
一方。ウォッシュテックと直接お取引くださっているオーナーさん達は、全く考え方が違っています。
世間のハウスクリーニングの相場の額の数倍以上かかっても、リフォームの費用から比べれば1/10以下。たかだか1か月の家賃で回収できる額。ならば、すぐに決まる物件に整える方が、高利回り。いくら安くても、やったかやってないか分からないようなハウスクリーニングには、お金を使う価値は無い。リフォームは、耐用年数が来たときと損傷があったときだけにできるから、運用が楽。
と、キッパリ皆さん仰います。事実、お納めしたら、すぐ決まってしまう。このご時世に!常勝オーナーさんぞろいなのであります。
※ご自身で調べまくって、他のハウスクリーニング業者で頼んでボラれたり汚れが変わってないという痛い経験もあって、そこからウォッシュテックに辿り着かれている方がほとんどなので、そもそもものすごく研究熱心かつ実践的な方々なんだと思います。※
「掃除なんかでは、どうにもならないでしょ。通り一遍やるしかないでしょ」、という受け身で弱気なところが全くありません。回復型ハウスクリーニングは「資産として強くなるための、攻めの一手」。そのようにお使いいただいている状況です。
大家さん、オーナーさん、人口的に増加傾向だと思います。水まわりとハウスクリーニングの考え方、ご参考まで。
2017年7月13日
光沢が出ないはずの堆積岩タイルの光沢を出す その現場判断
東京都渋谷区のマンションにて、玄関タイルの石材研磨。
中古マンションをご購入されて間もなく方です。内覧のときには靴がいっぱい置いてあったため玄関タイルのコンディションには気付かず。ご入居後あらためて見ると、パサパサで薄汚れた印象がたまらず、ウォッシュテックにご依頼いただきました。
お打合せ段階で大理石のタイルと伺っていたのですが、現場で拝見すると堆積岩。
堆積岩は、ものすごくザツに説明すると、泥・砂・灰のような細かいものが積もって固まった石です。化石化したり熱変性した石ではありません。
もともと砂とか泥っぽいイメージの組成であることから、「堆積岩」と分類される石は、研磨しても光沢が出ないのであります。
しかし、お客様のご要望は「光沢を出したいです!鏡面にしたい」。
うーん。どうする?堆積岩を研磨して光沢を出す正攻法は、研磨の衝撃に耐えられるよう現場加工が必要です。その作業には1~2日を要します。そのぶん、かなり高くなる。うーん。しばし考える社長・中島。ふと横を見ると、靴箱の上の天板が床タイルと同じ石。でも、ずいぶん光沢がある。
...ポクポクポク、ちーん!(一休さん)
できた!光沢が回復!
なめらかに、天井のダウンライトが真ん丸に映り込むようになりました。表面を覆っていたズズ黒い汚れも、一枚はいだように。石の鮮やかな色がクリアに見えます。
靴箱のカウンター天板の堆積岩タイル(光沢感あり)と同じものが玄関に張られている。
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堆積岩は、通常一般的に光沢が無いマットな質感であるので、工場出荷段階で何らかの樹脂加工がなされているはずだ。堆積岩なので、樹脂はいくらか含侵(染み込み)しているだろう。
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であれば、この玄関床タイルは、石そのものというよりも、樹脂の凹凸や劣化によりズタズタに汚れて見えている可能性がある。
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堆積岩を硬化させる目的の樹脂だったら、石材研磨で光沢復帰できるかも。もちろん堆積岩であって大理石ではないわけだから望まれるレベルの鏡面にできる可能性は低いけど、うまくいけばできるかも。
という思考が、社長・中島のポクポクポクちーん!の流れです。
その旨をお客様にお伝えし、ご了承をいただいてのち、上の写真のような仕上がりに。
大理石なら光ります。でも、大理石でないなら?光らないかも!
石の種類は、多様です。住まわれている方ご自身も、何の石がどのように張られているか、お分かりでない方が多いです。石にマッチングしないお望みであれば、目的とする状況に達成しない場合もあります。その旨、ご説明することも重要な仕事です。
そういうこともあって、石の現場判断には、圧倒的な知識と経験が必要になります。石の現場は、その場その場でベストを引き出すべく、頭をフル回転しなければなりません。
今回は、現場判断が功を奏し、堆積岩でも光沢を回復させることができました、というお話です。
堆積岩タイルがガサガサだったらどなたもどうぞ、ということでは決してありませんが、ご参考まで!
2017年7月11日
陶器の洗面ボウルの水垢 マットなくすみ汚れをツルツルなめらかに
東京都大田区にて、ご購入後ご入居前の中古マンション全体ハウスクリーニング。その一部として、陶製洗面ボウル。
陶器の洗面ボウルは白くて、カビもない。「キレイだよ?汚れてない」と、仰る方が大半かもしれません。
しかし、質感はどうでしょう。水滴の跡が重なったようなモヤモヤとした跡。卵の殻のようにカサカサと、全体に「くすみ」に覆われた感じ。使用感というか生活感というか、何年も使い込まれたユーズド感、あります。
回復型ハウスクリーニング後の洗面ボウル。
陶器表面に施された釉薬(うわぐすり)のなめらかでクリアなガラス質が回復。人造大理石(樹脂)製の洗面ボウルとは違って、陶器のボウルは「ぬらぬら」っと表面が揺らめく光沢になるんですよね。
触ると、プルプルっと指のうるおいで引っ掛かるツルツルさです。クリーニング前のカサカサに近いスベスベ感とは全く違います。
全体を覆っていた水垢が除去されてニュートラルな状態になると、質感は、若々しく清潔な印象に見違えます。
クリーニング後の様子をご覧になって、触られてみて、初めて「あ、あれは汚れていたのか...こんなキレイになるなんて」と気づかれる方も多いです。
ご自身のお掃除では、カビ・ヌルヌル・ベトベト汚れは取り除くことができますが、カサカサくすみ汚れは変わりません。自分で対処できない、自分でやっても変わりがない汚れは、次第に「汚れではない」と認識するようになっちゃいますよね。それが、生活感、古臭い、ダサい、不潔っぽい、どことは言えないけど全体的にウーン...という印象に繋がってゆくのだと思います。
この洗面ボウルの形状はスクエアで、水の流れ込み方もデザインされています。水垢が固着して汚れた数年後の様子など、デザイナーは考えたくない。なので、想定されていません。ゆえに、表面がカサカサだと、水滴の付き方や水の流れ方すらダサくなるのです。
陶製ボウルをツルっと戻し、洗面カウンターの石材のくすみを「ビシッ!」と迫力ある光沢に研磨し、水まわり一つ一つの質感を的確に回復して全てが出揃ったとき、資産として圧倒的に強いものに変わってゆきます。
この物件は、いい。オシャレだし、高品質。何より清潔で、気持ちいい。ワタシが毎日生活するに相応しい。お引渡し後、そのように実感&再認識していただければ幸いです。
2017年7月 4日
石鹸カス ニオイ ねとねとパサパサ!浴室のフィルム状の汚れ
梅雨まっさかり。ほぼ毎日、浴室クリーニングをお引き受けしています。
この時期、毎日のおそうじをされるとき、特に「におい」、気になる方が多いかと思います。
臭い問題を回避するために、必要なことといえば...なんでしょう!
入浴後から朝まで換気扇を回す。窓は開けない。水分をなるべく早く排出(ワイパーでかき落として排水溝に送り込む)or回収(体を拭いた後のタオルなどで拭き取る)。
全て正ぇぇ~解!きわめて効果的かと思います。
でも、打開策にはならないかと思います。モワ...ムワ...ねと...ヌル...ベト...(不潔で気持ち悪い感覚)との付き合いは、断ち切ることができないと思います。
なぜなら、臭いのもととなるバクテリアそのものである「汚れ」を取り除くことが、最も合理的な対応であり、カビや臭い対策の大前提になるからです。
浴室の代表的な汚れといえば、石鹸カス。乾くとパサパサ粉っぽく、湿るとネバネバしてベトベトしています。色は、白っぽいグレーやベージュ。
石鹸かす(ソープスカム)は、化学物質としてキレイに割り切れるものではなく、カビやバクテリアとムニャムニャと絡み合ってフィルム状に張り付いた汚れです。歯垢のようなイメージが近いかもしれません。嗅いでみる。ウワー、オエッ、悪い予感しかしない。なのであります。
※お食事中の方は、読まないでください。→浴室に蓄積した石鹸カスは、不潔な状況のトイレ、もしくは下水溝(どぶ)に似た臭いです。
つまり、「汚れそのもの」が臭いであり、汚れが増えればよりハード、減れば軽くなる。
モワ...ムワ...ねと...ヌル...ベト...を感じ取れるバスルームは、事実、汚れているのです。
汚れがたくさんな状況では、いかなる工夫も無力なもの。いくら周りから固めるように整えても、実感できるレベルまで効いてきません。
臭いを消臭・除菌などと書いてある商品を買う。水溝に氷を放り込む。緑茶・炭・善玉菌・エッセンシャルオイルをスプレーする。
臭いって、どんどん「プラス」したくなります。これさえあれば、チャラになるかも...と、どんどんプラスしたくなりますね!
実は、逆。とことん「マイナス」にいく、と考えを変えてみてください。
手間・時間・お金をチョイチョイ積んでゆくよりも、ズガーン!と汚れを一網打尽にする方がシンプルイズベストな策なんじゃないかなーと、私、まったくマメではないので、そう思います。
一網打尽にした後は、上記に挙げた「ちょいちょい工夫」でも「効いてる!私の苦労、報われてる」と実感できるようになります。そして、かなりの時間を稼げます。
白くパサパサと曇っていたエプロンパネルは、つるつると滑らかに床を映しています。指で触るとニュートラル、何にも付着していない感触。
歯垢をくまなくクリーニングした後の歯は、すべすべ、つるつる。口臭も感じません。ウォッシュテックの浴室クリーニングは、そんなイメージです。
2017年7月 1日