東京都港区のマンションにて、石の浴室クリーニング。御影石のカウンター、水栓の付け根です。
黒や濃い色の御影石は、白っぽい(実際は薄いグレーや灰色)の水垢がとても目立ちやすいもの。
特に、カウンター付近は常に濡れた状態で、カウンター天板から垂れてくる水に水栓やシャワーから飛び散る水、とてもとても汚れやすい箇所といえます。
ちょっと同じ画像をズームにしてみます。
ねっ、このように上から垂れてきてるのと、飛び散りがそのままくっついてるのが、重なり合ってる感じでしょう。御影石の表面全体がパサパサと薄くて硬い膜に覆われているような感触です。
そしてね、天板と側面のタイルの継ぎ目に水や汚れが留まりやすいんです。ちょっと指で触るとゴワゴワっとして、薄く石が固着しているような感じです。
浴室クリーニング後。
ステンレスの質感を取り戻しギラギラヌメヌメと輝く水栓に目が惑わされそうなんですが、カウンターにご注目。
あ〜、何の模様も無い漆黒色の御影石だったんだぁ〜と分かるようになりました。
同じくズームしてみます。
水栓とカウンターの接合部分のステンレス管が、鏡のように黒い御影石に映り込みます。
手のひらで撫でてみると、うん、冷たくて固いスベスベの御影石だ!ニュートラルな石の感触って気持ちいい。
黒い塗装の車もそうなんですが、黒は、周りを映り込ましてこそ黒なんですよね。鏡みたいだからこその迫力。お手入れが行き届いているからこそのゴージャス。それが黒の粋ってもんだなぁと私は考えてます。
御影石は比較的堅牢な石材ではありますが、やはり天然石。市販およびホームセンターや通販で入手できる業務用の洗剤でおそうじを続けられ、数年でミクロな孔が拡がってしまい、フガフガ・パサパサと変質、そこに更に汚れが入り込み、難儀されている例が多く見られます。
いったん劣化、腐食した御影石が水垢で汚れますと、いかな石の浴室が得意のウォッシュテックでも、通常よりも回復に時間と材料が掛かります。
黒い御影石の浴室は、ご自身だけでずっと管理されるのは、ほんとうにほんとうに難しいというか、おそらく不可能なんじゃないかと思っています。日常のおそうじ方法のアドバイスと定期的なメンテナンスが必須ですが、それができるハウスクリーニング業者は、首都圏においてもほぼ皆無で、お困りの方も多いと思います。
なるべく長く、ゴージャスで若々しい「漆黒の大理石」浴室をお楽しみいただけますよう。