塩素系カビ取り剤の使い方

※この記事は、2010年4月14日のブログを再編集したものです。

お風呂場にビッチリ生えた黒いカビはどうしたらいいですか。と尋ねられたとき、私は「カビキラーで」と答えます。

エコじゃないじゃないの。発ガン性がある有害物質じゃないの。とのお声もあります。確かに塩素系のものは、色々な面でキツい。ですが、

どなたにも入手できて安価で速効性があるのは、やはり塩素系カビ取り剤。群を抜いていると思えるからです。適温に管理され機密性の高くなった今の住まいで、小型化・多機能化で入り組んで繊細になった設備のパーツを容易に短時間で衛生的に管理できるならば、力を借りたらいい。と思えるからです。

なお!ここでお忘れにならないでいただきたいのですが!

塩素系漂白剤は、いつもの日常的なおそうじでは必要ないというのが私の考えです。

日々のお手入れで毎回カビキラーを常用されている方の浴室やキッチンなどの水回りは、樹脂やメッキの腐食が通常一般レベルよりも「劣化・損傷が早い」。その事実を身をもって知っているからです。

塩素系カビ取り剤は、効く。強い。ゆえに、樹脂や繊細な構造のモノを、パサパサに脆くするということ。これもぜひ一緒に頭に入れておかれてください。

そのことふまえまして。カビキラーの使い方です。

環境的負荷の軽減はもちろん、身体的・時間的なご負担を最小限にして、最大限の効果を引き出すコツをお教えいたします。

カビ取り剤を一度の掃除でボトル一本まるまる使う。目や鼻に入ってクシャミと涙が止まらなくなった。肌が荒れた。これらは全てお客様から伺ったエピソードですが、伺うほど、使い方が難しいのかな、と思います。今日からこのコツを試されてください。

1)下から上にスプレー。上から下に液が垂れて、垂れ跡が目立ちます。さらに、顔あたり(自分でスプレーしやすい高さ)に噴くと、吸い込む量が多くなり苦しいです。足元から腰あたりまでにスプレーの高さをとどめ、上に伸ばすイメージで。

2)なるべく薄く塗り広げる。一かたまりに量を盛っても、けっきょく、直に接しているところにしか効いてません。量をたくさん使っても効きが良くなるわけではないのなら、ちょっとだけ使う方が無駄がなく、危なくもありません。広い場所は洗車ブラシやスポンジで、細かい箇所はハブラシやスポンジ、目地ブラシで「全体に、うすく塗る」感じで。

3)濡れた状態で暫く放置。こすらない。乾かさない。カビや雑菌と塩素を、きっちり反応させる時間を取ること。水気が乾いてしまうと反応が進みませんので、塗布後はいったん扉を閉め、その場を離れて一休みする気持ちで。噴いてすぐにブラシなどでゴシゴシこすっても、肌や目に飛んだりするわりに、取れません。

4)しっかりすすぐ。なるべくお湯で。換気扇をしっかり回す。汚れが厳しい部分に軽くブラシやスポンジを入れて、流す。カビ取りで水が必要なのは、ラストの「すすぎ工程」だけ。なので、しっかりやりましょう。さらに乾拭きで仕上げると完璧!

…と、こんな感じです。この方法だと、量も時間も、それほどではないはず。

塩素系カビ取り剤に抵抗が強い方は、もしかすると「危険で嫌な作業の割に、効果を感じない」使い方をされているのかもしれません。いかがでしょうか。

汚れを溜めて溜めて、大掃除時期だけ気張るのも大変にしんどい。なるべく効率的に上手に掃除する方法を知ればラクになります。家族の誰かが犠牲になるお掃除なんて、私は推奨いたしません。

日時:2016年5月24日 PM 01:21
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