真っ白になった浴室の鏡。
以前、ダイヤモンドで鏡の水垢(うろこ)を落とすと、またすぐに汚れる理由を書きました。
もう一つ、ダイヤモンドでは「いけない」理由があります。
ここ15年ほどかと思いますが、ユニットバスの鏡は、汚れにくい(白く曇りにくい)ように製品出荷段階で「コーティング」が施されている例が増えてきています。
特に2008年以降のマンションでは、もはや標準仕様になっているように思います。
バスミラーのコーティングは、極めて繊細です。分子レベルの厚みしかなく焼成温度が低いため定着力が低いため、例えばタイルの釉薬や塗装などと比べて「ものすごく取れやすい」。
ダイヤなんてガッサガッサした硬いもんをガーッと(←オービタルの動きをイメージしてください)当てたら、ひとたまりもなく削られて剥がれてしまいます。
コーティングは先ほども書かせて頂いた通り、極めて薄く透明の膜ですから、「ある」か「削れて消失した」かは、よほど目が慣れた人でなければ見分けることはできないと思います。
ダイヤを当てれば鏡のコーティングは、即時、死す。
ハウスクリーニング業者がその事実を知っていても知らなくても、お客様が気づかれても気づかれなくても、もとよりある機能を我が手で奪うのは、あまりにも罪深いのではあるまいか!
しかも、浴室の鏡の水垢除去は、別料金だったりする。除去後、コーティングは死に、更に水垢が付きにくい鏡として生きるしかない。(ね、罪深いよね?!)
ウォッシュテックは、鏡をクリーニングする際、コーティングを殺さず水垢(汚れ・曇り)だけ取れる。
どうやって!?
他のハウスクリーニング業者に出来ず、もちろん一般のおそうじ好きの方にも出来ない技術。ウチは、それで飯食ってます。
私どもは、無益な殺生はいたしませぬ。
コーティングを殺さないから、鏡一つとっても、ウォッシュテックの浴室クリーニングは、一回やったら、なかなか汚れない。それゆえ、あんまり頻回に頼む必要がないということです。
ただし、パナソニック(松下電工)のクリアコートミラーは、いかなる技術をもってしても「モヤッとした仕上がり」になります。
「モヤッと」と言っても、肉眼で確認できるかどうか…というレベルです。ウォッシュテックでは、一部実際にクリーニングしてみてお客様に「この程度モヤモヤとしますが、続きをされますか、何もなさいませんか」とご判断をお願いしております。
たいていの方は「鏡としての機能を取り戻すことができるなら、その程度のモヤモヤは全く気になりません。白い汚れを取り除いてください」と、ご判断なさいます。
そして、「それよりも…数年でこんなに汚れるのにコーティングが施されていたとは。そして、他のバスミラーでは攻略できているものが、この製品だけがモヤモヤと剥がれ落ちてしまうとは。製品やサービス一つにも、企業姿勢というか何を大事にしているかが如実に表れているのですね」と仰る方が多いです。
私どもは、実際に何千件と住宅の汚れや劣化の仕方を定点観測しておりますから、メーカー(作り手)の考え方がよく分かります。浴室鏡は、一般の方にも分かりやすい例かもしれません。