横浜市青葉区のマンション。洗面台クリーニング。
ホーロー(琺瑯)の洗面ボウルが、全体に濁ったようにくすんでいます。
写真中央あたり、いくつものいびつな◯が重なって白く凹凸になっているの、お分かりになりますでしょうか。水道水の中に含まれているミネラル、たとえばカルシウムやマグネシウムなどの金属が、その場で乾き、表面にミネラルだけが残ってこびり付いた状況です。
ホーローの表面は、ガラス質の層でくるまれています。お茶碗の、土の器に釉薬(うわぐすり)がコーティング、焼成させてガラス質になっているのと同じイメージです。ツヤっとしている膜は、表面の薄いところだけ。
ホーローの場合は、簡単に説明するとガラス質の下は白い色の塗装、その下は濃い灰色をした金属の板です。つまり、エイヤエイヤガリガリと力任せに粗いもので削ってしまうとガラス質が失われ、その下のマットな白い層が露出します。もっと削り進むと黒っぽい鋼板が透けて見えてきます。
白く濁らせているミネラルは、ガラス質よりも硬い。「この汚れをどうにかしたい」と頑張るあまり、琺瑯の光沢ごと削り落としてしまう方は少なくありません。どうかご自分で無理強いされないでください。
いっぺん削り落とされて失われたら、ハウスクリーニングでは戻せなくなってしまいます。
洗面台クリーニング後の琺瑯製洗面ボウル。
汚れだけを滑らかに取り去り、ガラス質はそのままに、つるん、ぴかっ。
酸性の洗剤で汚れを柔らかくほどき、泥パックのように汚れを吸着させ…「擦る=洗う」というイメージがあるハウスクリーニングですが、いえいえ、お肌のエステと同じく汚れを取り去るには様々なテクニックがあるんです。正しい手順を正しく踏めば、危ない洗剤もいりません。傷つけることもない。
作業担当:中島の髪の毛のモサモサまで鮮明に映り込んでいます。ピース!
シャンプーできるタイプの大きな洗面ボウルは、底面が水平に近く、水が流れ込みにくい傾向があります。ですから、その場で水滴が干上がって跡になりやすい。硬くて白い汚れが気になる方は、水道を使ったあと、サッと拭いとくと汚れの付き方が遅くなりますよ。
清潔で明るい洗面台。すすんで手を洗いたくなりますね。