横浜市港北区のマンションにて、大理石タイルのクリーニングと研磨。
淡いベージュ色の大理石タイルが、黒ずみ汚れ、土足歩行による細かな傷により、くすんでしまっています。
「同じマンション内でも、玄関タイルの曇りや汚れが気になるという方は見当たらなくて。でも、私は気になっていて。ダスキンさんに問い合わせて見積を出してもらったんだけど、それはもう凄い金額で…。そしたら偶然、ご近所の方から、大理石を磨いてきれいにできる業者を知ってる、料金もずいぶん安い、と教えてもらって。」と、お客様。
仰る通り、玄関のタイルは、お住まいの方によって気にされる方と気にされない方、クッキリな気がします。
その理由の一つには、「大理石を研磨すれば輝きや清潔感を取り戻すことができる」という事実が広く知られていないからだと思います。
知られていないのは、正しく作業できる業者が非常に少ないから。作業が複雑で、大きな損失を伴う失敗をするリスクが高く、材料コストが高い。大胆強気な宣伝で大規模に集客するには収益性が低すぎる。そういったことから、具体的な事例をどなたからも見える形で積み上げている業者は、現状ほぼありません。
そのなかでも、平米数が小さく周囲が入り組んでいるため機器の取り回しが更に困難となる「一般住宅向き」、「ハウスクリーニング業者」となると、さらに稀と言えます。
そのため、多くの方が「大理石が使ううちに曇って汚れてくるのは当たり前のこと。仕方ない。こんなもんだ」とご生活されているのだと思います。
事実、高級ショップが軒を連ねるデパートや国際的な玄関口である空港ロビーの床に使われる大理石ですら、薄汚れて光沢が失われた状態なのですから、「大理石は美しいもの」と思ったことがない、そんな方も多いでしょう。
「我が家の、この大理石をどうにかしたい」と思われる方が少ないのも当然です。
そんな状況の中、探されて言うこと信じてくださって、ご依頼頂けるとは。今回のお客様に限ったことではございませんが、いつも大理石の現場を頂くとき、よくぞ見つけてくださったなぁと運命を感じちゃうのでございます(笑)。
かくして、研磨後の大理石タイル。
作業前、画面中央、ななめにあった黒いのは、汚れではなく影だったのか!画面真ん中の白いボンヤリは照明だったのか!と、お分かりになりますか。
玄関ドアの向こうの景色が鮮明に大理石に映り込んでいるからこそ、お分かりになったのかと思います。
上品で温かなベージュ色と、ナチュラルな赤茶色から褐色のマーブル模様。クリアながら、どこか温かみのある輝き。大理石って、こんなに美しい石ですよ。
天然ゆえの美しさ。正しくないお手入れを続けるとパサパサのフガフガになったり黒ずみが復旧できなくなってしまいます。私どもはその状況を「石が死んでしまう」と言うことがありますが、そうなる前に、お声掛け頂ければ幸いです。
正直なところ、住宅における大理石はお手入れ不足もしくはメンテナンスの誤りが多く見られます。それゆえ、新築同様、何ごとも無かったかのように戻すことはお約束できかねますが、全身全霊で善処させて頂きます。
「わぁ…期待以上です!」と、お客様。よかったよかった、ありがとうございました。