ウォッシュテックの業務を月ごとにご紹介
ウォンドポジション 機器を正しく使ってカーペットクリーニング
横浜市都筑区のマンションにて、空室カーペットクリーニング。
ウォッシュテックのカーペットクリーニングは、ウールを除き、リンサーという専用機器を使っています。まず、カーペット専用の強力な掃除機でブラッシングしながら乾いた汚れを吸引。その後、安全性が高く繊維を傷めない洗浄剤を均一に散布。そして、マイクロファイバーのパッドで繊維と洗浄剤を馴染ませます。そして、ここでリンサー登板。
リンサーとは、その名の通り「リンスする」機械。汚れを残さず回収し、また、洗浄剤を残留させないよう、濯ぐ役目を担います。基本的には、水分を吸い取る掃除機ですが、リンサーのトリガー(引き金)を引くと水が噴霧されます。水分を出しながら同時に水と汚れを吸い取る、という作業ができます。もちろん、トリガーを引かなければ、水分を与えず吸引できる仕組みです。
さて、そのリンサーの先っぽ、つまり、カーペットに直に接する部品を「ウォンド」と呼びます。
カーペットクリーニングにおいて、このウォンドの位置(ウォンドポジション)は非常に重要です。
分かりにくい図でスミマセン。ようは、床にピッタリと先っぽを接地させ、一定の力で圧迫せねば、汚れや水分は吸い取れず、なんぼパワフルな機械を使っても、まったく意味をなさないということです。
足の運びや背すじの姿勢が乱れると、棒が不安定にヒョイヒョイ動き、一部分しか床に触れず、ちっともキレイにならない。だから死守せよ!それが、「ウォンド・ポジション」!
誰でも出来る単調な作業ではありますが、正しく行おうとすれば、筋力とバランス感覚が必要です。
用心深く、ふだん使わない筋肉をプルプルさせながらウォンドポジションを意識する私。しかし、「体全体で引かないと、ホラ!浮いてる!!」「水の量が多すぎる、遅い!!」「ちゃんと1/3ほど重ねて引いて!間隔見て!」と、容赦なく社長の檄が飛ぶ。
カーペットクリーニングは、装備が仕上がりを決めると言っても過言ではありません。しかし、その装備も、正確に使わねば、意味をなさない。ってことね!単調ながら容易ではありません。
こちらが、社長のお手本。ナイスキープ・ウォンドポジション!
もう一つ、カーペットの専門的な話。
ウォンドポジションをキープしつつ、水分を出して汚水を瞬時に引き取り、再度、追うように重ねて今度は水分を出さずに汚水を吸引。「この水分を出さずに」を「ドライパス」と呼びます。ひと手間。しかし、時間と体力が2倍。ということで、この作業を省くカーペットクリーニング業者も多いのです。そのようなことから、ベチョベチョに濡れて洗剤と汚れがたくさん残ったまま引き渡されることになる、という事例が多いのです。
適正な道具を導入し、ひたすら基本に忠実に正しく丁寧に根気強く作業をする。カーペットクリーニングの仕上がりの差は、シンプル。やってるか、やってないか。
同じ料金、同じ手順でも、仕上がりが歴然と違うこともある、それがカーペットクリーニング。「やってない」ハウスクリーニング業者を選んだら、汚れも洗剤も水分も、そこに残ったまま引き渡されることになる。せっかくなのに、とても損なことです。
2013年7月30日
大理石 玄関タイルのクリーニングと、研磨による光沢復元
横浜市港北区の分譲マンション。中古マンションご購入後、ご入居前の空室全体ハウスクリーニング。
別途料金(オプション)、玄関の大理石タイル、再生研磨の作業です。
酷く汚れているわけではありません。しかし、細かな傷が無数に入り、全く光沢がありません。
撮影のために周囲の照明を全て点けてみましたが、ぼんやりと薄暗い印象です。
表面にあるカビや泥などの汚れを丁寧にクリーニングし、いざ、研磨。
まずは、細かな傷を削り出して新たな滑らかな面を繰り出します。水で滑らせながら、ダイヤモンドの砥石で削り出すイメージです。写真は、もっとも初期段階の様子。生クリームのように大理石が削れ出てきているところ。クリーミーさを写真でお伝えするために、指でチャイチャイしています(笑)。
写真右上が、研磨用ダイヤモンドパッド。ダイヤですから...人造と言えども、高額です。材料費が高い。石材について詳細に勉強せねば事故の可能性が高い。作業は面倒くさく根気が必要、練習ばっかりせねば上達しない。そういうことから、大理石の研磨を請けるハウスクリーニング業者は稀有な存在です。とてもとても高額に設定したり、ほどほどで留めたり、業者によっていろいろです。
ウォッシュテックは、大理石を健やかに長く美しく保つ方法を採り、確かに磨きます。その作業としては、採算ギリギリの安価に設定。定期的に頼めないほど高くすべきではないと思うからです。
大理石は性質として「きれいに保つには、相応に金のかかる床」です。磨くことで贅沢な風格を保っています。もし、濁って曇っていても「汚れているだけ」ですから、床としての使用上、なんら支障はありません。それゆえ、大理石には、所有者の「世界」とか「お金」とか...あらゆるものへの捉え方が鏡のように如実に映し出される、と言われます。
おっそろしいですね!しかし、そういう視点で判断する人もいる、ということです。
そんなこんなで、大理石を磨き、吹き付けた水分と大理石の削れた後の粉を拭き取り、今度は少し細かな砥石で磨く。その作業をひたすらに繰り返し、大理石タイルの再生研磨、終了。
照明、研磨前の写真より少ないです。でも、まわりの白い収納扉や天井が映り込んで、明るい印象です。
なめらかに均されて、触るととてもニュートラル、冷たすぎずどこかまろやかな大理石そのままの感触です。
この玄関タイルは、大理石の中でも最もポピュラーなビアンコカラーラという種類。濁ってくすんだ研磨前は全体に薄ぼけていましたが、黒いマーブル模様が鮮明になりました。「お、こんな派手な玄関だったんですね、かっこいい」と、少し驚かれるお客様。
マンションの中から、共有部廊下方向に見てみます。同じく、とても爽やか、つるりんと清潔な大理石タイル。
「こんにちはー」、「いらっしゃいませー」。いらっしゃる方とお迎えになる方、どなたもお気持ち良く!これからの新生活で始まるお付き合い、楽しみですね。
空室全体ハウスクリーニングのついでに大理石の研磨をご用命の場合、たくさんの作業内容の中に効率的に組み入れて作業ができますから、在宅での料金よりお安くさせて頂いております。ですが、やはりオプションなしの全体清掃と比べれば時間が相応に必要ですから、余裕をもったスケジュールでスタッフ日程を確保させてください。お問い合わせのタイミングは、契約日もしくは引渡し日が大体のところ決まったあたりがスムーズかと思います。
2013年7月26日
ノンスリップタイルの黒ずみ汚れ
川崎市中原区のタワーマンション。バスルームおよびトイレの床。ノンスリップ(滑り止め)タイルの汚れをハウスクリーニング。
ノンスリップタイルとは、陶製で、表面がザラザラぶつぶつした加工になっているタイルです。ツルリと滑らかに光沢があるタイルではなく、細かな紙やすりのような凹凸があり、マットな質感です。
「濡れた足でも滑ることなく安全に歩けるように」と、マンションや戸建て住宅の水回りの床材として採用されることが増えてきています。
ノンスリップタイルは、滑らないかもしれませんが、たいへん汚れやすい。
よく歩く箇所を中心に、黒ずみ汚れが目立ちます。なお、この状況で築3年たらず。日常的なお掃除方法は、掃除機を掛けることと、雑巾による拭き掃除とのことです。
タイルの汚れを真上から接写してみます。
カビ、排気ガス、脂汚れ…さまざまな汚れが入り混じって黒い汚れを形成。タイルのザラザラの凸凹に引っ掛かっているかのよう。なんだか質感も、均一なマットではなく、ぬらりぬらり、少し脂っこく奇妙にテカっています。
雑巾で拭いても、雑巾の布の繊維がすりおろされるだけで、ちっともきれいになりません。表面ザラザラのノンスリップタイルは、モップや布では、お掃除甲斐が無いものです。
写真、真ん中右あたりに歯ブラシで頑張って擦った跡があります。「ものすごく長い時間根気強く擦って、少しきれいになったのですが、それでも薄くなっただけで…。擦った後、ふと視野を広げて見てみると、汚れた床の面積は果てしなく大きく感じて、いやになってしまいました。」と、お客様。
ハウスクリーニング後の様子。ノンスリップタイルの黒ずみ汚れが、剥がし取られました。
白く清潔感があり、水で濡れていても滑らないタイル。しかし汚れていては、そのデザイン意図は全く活かされてきません。
バスルームやトイレの床は、毎日お目にかかるところ。毎日踏んで歩いていても、日常生活で埋もれてしまって、あんがい汚れていることにも気付きにくい場所です。さてご自宅はいかがでしょう、足元の床、汚れありませんか。
「生活しているんだもの、こんなものさ」と諦めず、いっぺんスカッときれいにされてみてください。気持ち良いですよ。こんな小さな面積の床をきれいにするだけで、気分も爽やかに上がるものです。それも、毎日ぜったいお目にかかる床だから、です。
2013年7月19日
空室クリーニング キッチンの換気扇
横浜市青葉区にて、空室全体ハウスクリーニング。
現在、ウォッシュテックでは、賃貸物件のハウスクリーニングは原則承っておりません。
賃貸の原状回復工事に伴うハウスクリーニングは、「いつ現場に入れるか、いつまでに納めるか」がボンヤリしたまま発注される傾向があります。原状回復に伴うリフォーム工事の最終段階がハウスクリーニングになりますから、いきなり至急で入って!と、になることも多い。ウォッシュテックの現場は完全ご予約制、先着順で承っているため、急な差し込みには滅法弱い。それが理由の1つ目です。
もう1つの理由は、価格帯についてです。2005年くらいからでしょうか、賃貸物件のハウスクリーニング価格は、下落の一途をたどっています。ワンルーム全体のハウスクリーニングを6000〜8000円で請ける清掃業者も今は珍しくありません。賃貸物件を扱う不動産仲介業者にとって、施工業者に支払う値段は「仕入れ値」。オーナー(大家)に値段を乗っけてサービスを売る、それも大事な業務です。賃貸物件の入居率が下がる近年、自らの利益をより多く確保するために、常に今より安い清掃業者を探している状況です。
1日あたり最低でも2件、多い場合には4件の賃貸物件を全体に清掃しなければ採算が取れない状況下においては、洗剤は数種類、道具も数種類、作業時間は数時間、と条件を固めねばなりません。条件を遵守しなければ、清掃業者として即刻やっていけなくなるのですから、絶対に譲れない。そのような考え方を「手抜きだ」と責められる方もいらっしゃるかもしれませんが、とんでもないことです。うんと安くもっと安くとの求めに応じている姿だと思います。
総菜コーナーのコロッケを半額で買ってきて、「ホテルのレストランのコロッケと違う!」と憤るようなミスマッチが、ハウスクリーニングには未だ蔓延しています。「よく分かんないけど、とにかく安く。安いほど嬉しい」ではなく、どんなコロッケを、ナンボくらいまでで食べたいのかしら...と自らに問うてこそ、自分好みの望みどおりのコロッケを食べられる。
このへんで、コロッケは脇にあるお皿に置いて(笑)。
そのように、ハウスクリーニングに対して価値を見い出すことがまだまだ難しい賃貸業界ですが、まれに「しっかりと清掃して欲しい。そのためには満足な予算を正当に支払う用意がある。」とお考えのオーナー様もいらっしゃいます。
ほぼほとんどのオーナー様が、「今までに当たったハウスクリーニング業者は、どこを清掃したのかというほど何もできていないように思えた」と、仰います。中には「作業途中で酷かったので、帰って貰った。その後、自分で掃除した方が断然きれいに仕上がった」と厳しい方も。
そのような経緯で、件数は少ないですが、オーナー様直取引で納期やご予算など適った場合に限り、ウォッシュテックでは賃貸空室全体清掃を承っております。
直接お取引のみとさせて頂く理由は、作業終了後のご確認とお引き換えの形で現金ご一括でお支払い頂くことが原則であることと、必要な内容を正確に承るためです。間に他業者が入ると、これは適いません。
今回の賃貸マンションのオーナー様は、リフォームで交換してから3年、キッチン交換の工事が高くついたから、ハウスクリーニングをしっかり行って、客点けを上げるとともに次回リフォームをなるべく引き延ばしたい、とのご要望。
換気扇は、このように。
写真下、白い布の上に乗っかっているのは、ネジ。混ざらないように外した順に置いていくのがコツ。そして、キッチン側の換気扇が付いていた箇所は、このように。
キッチンに経年劣化や歪みなどがあり、破損や故障の可能性があると感じた場合には、このようにオーバーホール(完全分解)することはできません。換気扇の多くは、油汚れが酷く塗装や形状に何らかの破たんがありますから、ここまでバラバラに外して洗うことは難しく、これを毎回お約束することはできかねます。しかし今回は、作業時間とご予算がしっかりと確保されており、なおかつ分解洗浄するに耐える状態の換気扇であったため、このようにさせて頂いた次第です。
キッチンは、このように。
取り外した戸棚、扉は、このように。
「こ...ここまでやらなくても良いですよ...。」と、オーナー様。...あれっ、そ、そうですか...。
実は、お望みどおりにお納めするには、この方法が最も効率的です。そのように出来る場合には、させて頂きます。ただし、出来ない場合もございます。そのときは何卒ご容赦ください。
内覧から契約を勝ち取るには、やはり、キッチン・トイレ・洗面台・浴室の水回り全体と、床がキモです。先日、こちらのマンションを通りがかったので窓をチラと見てみたら、もう入居されていました。よかった!賃貸は何といっても収益物件ですから、清掃後、いち早く入居されると嬉しいものです。
ハウスクリーニングが重要なファクターになると気付かれるオーナー様からのご相談が、少しずつ増えているように思います。今までは、全くありませんでした。値段を聞いて即座に電話をガチャン!なんてことも少なくなかった。しかし、明るい兆し。歯止めが効かなかったハウスクリーニングの価格下落も、いよいよ底を打つかもしれません。
2013年7月 5日
浴室鏡の白い汚れ
横浜市西区、みなとみらい地区マンションにて、浴室クリーニング。
浴室の鏡、ワイドミラーですが、真っ白に汚れで曇って、何も見えません。
中央部分、ササッと指で触ったような跡があります。ちょっとそこだけズームしてみます。
鏡の上に、白く覆ったモヤモヤした汚れは、ボディソープ・石鹸・シャンプーなどの洗浄剤と水道水中のカルシウムなどのミネラル分が化合してできた「金属石鹸」。いわゆる「石けんかす」。粘土のようにネチネチとして、少し脂っこいような臭いがあります。完全に乾くとパサパサと少し粉っぽい感じ。洗面器の立ち上がり部分ぐるっと、灰色っぽい白い汚れ、付いてませんか。あれと同じ汚れです。
金属石鹸(石鹸カス)は、よほど分厚くならないうちならば、スポンジとお風呂掃除用の洗剤を使ってのご自身でのお掃除でも比較的容易に取り除くことができます。このように、指で擦っただけでも薄くなります。
少し分厚く積もってしまえば、洗剤でも太刀打ちできない強力な汚れになります。
さらに、その下に隠れている水垢も強敵です。頑張ってお風呂掃除して、石鹸カスはキレイになった!そしてしばらく後、乾燥した浴室鏡を見たら、また白く曇ってる!それが水垢。石鹸カスは、ネットリあぶらっこい汚れなので、水を弾く性質があります。なので、濡れた時にむしろ目立つのですが、水垢は、濡れると姿を隠す曲者です。水垢は少し組成が違って、水道水に含まれているミネラルがそのままくっついた感じです。
ミネラルですから、石みたい。金属質。とても固いです。
なんじゃコラー!おりゃー!と、硬いもので削って落としたくなる衝動、あると思います。ホームセンターやネット通販にも「傷付けない!鏡のウロコ落とし」のような商品が多く売られていますから、ムラムラくるでしょう。ダイヤモンドとか、効きそう。高くてプロっぽいし。しかし、少し待って頂きたいです。ウロコ取りを使い始めると、より汚れが付着しやすくなり、また使う、どの頻度がどんどん上がってゆく傾向があるのです。本当に傷付かずに水垢が落とせるのなら、使う頻度は下がるはず。なのに、なぜ再付着が早まるのか。凹凸がどんどん深まるかたちで削り取っているからなんだと思います。
その方法では、良い結果にならないことを、私どもはたくさんの可哀相な浴室鏡を見て、知ってます。
浴室クリーニング、終了。ワイドミラーが、ワイドなミラーに戻りました。
あ、こんな人がこんなポーズで撮っていたのか。髭一本残さず剃れる、鼻毛が出ていることに気付く、そのくらいクリアな浴室鏡。お風呂場が広く感じますし、なにより、ツルリと気持ち良いものです。
写真右端、鏡に映り込んでいる浴室扉にもご注目。撮っている姿が、これまたクリアに映り込んでいるでしょう。鏡に付着している石鹸カスや水垢は、同じように扉や壁にも付着しているんです。目立たないかもしれませんが、確かにあります。
お風呂には、カビのご馳走や雑菌のゆりかごスポットがたくさん。間もなく梅雨明け、高温多湿の夏がやってきます。今こそ浴室全域一網打尽にして、清潔で、ゆる〜りリラックスできるバスルームに整えられてくださいませ。
2013年7月 2日