春の終わりから夏にかけて、カーペットクリーニングのご依頼が多くなっています。「昨年よりも増加したのは何でかな?」と、思っていたのですが、カーペットクリーニングご依頼のきっかけを実際にお客様に伺うと、東京電力福島第一原発の事故の影響があるようです。
「セシウムなどの放射性物質は、空気より重いので床に溜まりやすいと聞いたので、ベランダはデッキブラシで水洗い、フローリングの床は、雑巾掛けや拭き掃除をしました。でも、カーペットは?ということになって…。そうしたら、今までは気にしなかったカーペットの汚れが急に目に付くようになって…。掃除機で吸ったりしてみても、何となくベタベタ脂っこいし、ちょっと汗臭いような足臭いような…。毛並みがガサガサしているし、そもそも、こんなドス黒い色だったっけ。ダニとかハウスダストも嫌だなーと思って。」
そのような経緯で、ウォッシュテックにカーペットクリーニングをお声掛けくださる方が多いようです。きっかけが原発事故とは、何ともたまらない気持になります。しかし、床は小さなお子様や赤ちゃん、ペットからすれば、とても近い距離にあります。直に素肌で触れたり、舐めたりする機会も多いので、色々とご心配なのだと思います。
確かに、カーペットは、空気中のホコリや排気ガス、カビなどを吸着しやすく、そのため、フローリングと比べてホコリも舞わず、お部屋の空気をクリーンに保つことができる優れた床材です。カーペットが清潔であれば、いわば、お部屋の床全体が、空気清浄器のフィルタであるかのような爽快感があります。そういった特長は、「定期的にカーペットにダメージを与えない方法のメンテナンス」をしておれば、カーペットの繊維が擦り切れて短くなるまで長く保てます。でも、満タンに汚れを吸っちゃって、いっぱいいっぱい状態になってしまったとしたら、短期間のうちにも、ものっそい気持ち悪い状態になってしまう、とも言えます。特に、東京や横浜などウォッシュテック営業エリアの首都圏では、緑豊かな住宅地といえども排気ガスによる汚れが目立ちますから、カーペットクリーニングした方が良いと思われる周期は短めです。カーペットは、汚れで満タンになる前に、しっかり適切な方法で洗うことがポイント!
ウォッシュテックのカーペットクリーニングは、こんな風に汚れを回収します。
これは、カーペットリンサーという機械のノズル(ウォンド)部分。洗浄液を噴射しながら、同時に強力に吸引。カーペットから剥がし取った汚れを、瞬時にカーペットリンサー本体の中に回収します。ノズルは、透明の樹脂でカバーされた空洞になっていて、すごい勢いで水と汚れが混じった灰色の液体が、ゴボゴボ循環している様子が見えます。
着実に回収できる角度でゆっくりと動かすと、洗浄力抜群。カーペットの色が、ちょっと鮮やかに戻っているの、お分かりになりますか?
こちらは、カーペットに残った水分を、汚れと一緒に濯ぎ取った、吸水性抜群のパッドを、絞ったところ。(お客様から、カーペットクリーニングで回収された汚れをご覧になりたいとのお申し出があり、洗面台をお借りして撮影しました。)
ウォッシュテックのカーペットクリーニングは、びしょびしょのまま、数日間もかけて自然乾燥しなければならない、しかもどことなく汚れが残ったような感じがする旧式の方法ではありません。洗浄作業の後、何枚も、このマイクロファイバーのパッドを使い、余分な水分と、わずかに残った汚れを拭き取る作業を行います。ですから、お住まい中にカーペットクリーニングをご希望の場合でも、乾燥までの時間が早く、「ずーっと居室に入れない」というようなご負担が少なく済みますし、カーペットへのダメージも最小限。もちろん、洗浄効果も高くなり、汚れや洗浄液の残留も、最小限です。だって、せっかく頼むのなら、すっきり清潔、汚れも洗剤も何も無いニュートラルな状態で、フカフカと気持ちが良いカーペットが良いですもんね!
このような実際にカーペットから移し取られた汚れを間近に見ると、「確かに、こんな汚れを素肌にくっつけるのは、イヤだな!こんなに黒くてネットリした汚れが染みた床でゴロゴロ寛ぐことなど出来ない!特に夏なんか、気持ち悪いよなぁ…」と、納得です。
カーペットクリーニングの第一のきっかけが原発事故による放射性物質へのご不安であったことはショッキングですが、やっぱり汚れたままでも体に悪かろう、と思えるのです。