中古マンション、中古戸建を購入された後、ご入居前の全体ハウスクリーニングを多く承っています。
「平米数に関わらず、とにかく丸1日でお納めしなければならない」など時間的に厳しい、「諸事情により、平米単価をお安く設定せねばならない」「安価にするために、水周りと床だけ、ポイントで」なとご予算的に厳しい場合を除き、「全体」とご依頼いただき、作業時間もご予算も比較的ゆるりとしている現場では、ホントに可能な限り「全体」に目を配り、手を入れるようにしています。
例えば、和室の白木部分の、柱や窓枠にある黒ずみ汚れやシミ。
結露によるカビや、窓掃除の際に飛び散った水分で、まだらにシミのように見えます。
白木を傷めないマイルドな洗剤と、汚れをしっかりと吸着する業務用マイクロファイバーで、丁寧に清拭。ヤニのような焦げ茶色の汚れを、取り去ります。
クリーニング後は、均一な質感に。ベタつかず、白木らしいサラサラさわやかな感触になりました。
こちらは、リビングと和室を区切る、白木の柱。以前に住まわれていたお子様の背丈のような感じの高さで、手垢汚れがドス黒く付着しています。水分の飛び散ったようなシミも見えます。
ご自宅であるならば「これも家族の歴史ね!」と微笑ましいものですが、中古物件では「他人が付けた汚れ」に過ぎない…のであります。「ナンなんだ、このムラは。でもウチ、中古だし」と、見るたびにちょっと凹んでしまうんだったら、いかんよなぁ、と思い、拭いてみます。
同じく、清拭後の柱。ムラムラしていた黒ずみと水のような跡が目立たなくなりました。
写真をご覧になって「ん?でも、全体に黒っぽくない?」と思われる方も、いらっしゃうかと思います。別途料金で「和室の白木あく洗い」を、ご依頼の場合は、経年による茶ばみ、ヤニ汚れ、日焼けなども、まっさらのような白木に洗い上げることが可能です。しかしながら、あく洗いの作業分、時間も余計に掛かるし、ちょっとお高くなってしまいます。また、周りの床や建具、水周りの設備なども全体にこなれてきているので、和室だけ浮いてしまう気がします。そういったこともあり、お引越しとの兼ね合いから、どうしても納期とご予算で切羽詰りがちな「空室全体ハウスクリーニング」では、このようにさせて頂くことが常となっております。
「わー、雰囲気が全然変わりました!」と、開口一番、その後「あっ、そういえば、この窓枠、シミがなくなってる!」と、細かな違いに気付いてくださるお客様が多いです。お客様に喜んで頂けるところまでお部屋全体の雰囲気を変えていくためには、チマチマと着実に小さな清掃を積み上げていくことが、とても大切だと思います。