東京都目黒区にて、キッチンクリーニング。その際、既に装着されていた換気扇の不織布製フィルター。
換気扇のファンの形そのままに、丸く汚れています。汚れの部分を、ズームしてみます。
写真上部は、油のツブツブ。炒め物や揚げ物など調理をすると、油分が熱されてミスト状になり、あたりに飛散します。換気扇は、コンロの火から起こる上昇気流を利用して、細かく散っている油をキャッチ、吸い上げます。そういったことで、換気扇のフィルタには油が付着します。
続いて、写真、下部。こちらは、ホコリです。お部屋の換気口や窓が開いた状態では、換気扇の吸気効率がアップして、室内に舞っているハウスダスト、カビ、ホコリ、ペットの毛なども換気扇が集めることになります。
写真、右上あたり、ミスト状の油汚れが集まって結び付き、雫のように玉になっています。フィルタを触ってみると、絞れるほどに、ずっしりと油が染み込んでいます。
もともと、フワフワに編まれた不織布のフィルタですが、隙間が「油」と「ホコリ」で完全に塞がっており、奥にある換気扇のシロッコファンやダクトへの通気が既にありません。汚れを越してから奥に通す、というフィルタとしての役目は、かなり以前に失われています。
こうなると、お料理の際に出た霧状の油は、換気扇に誘導されず、お部屋中に漂うことになります。カーテン、壁紙クロス、ソファ、カーペット、フローリング…お部屋の中にくまなく付着し、「なんだか古い油くさーい」、「ベタベタするー」、「お部屋の壁の隅っこが、なんか茶色ーい」、そんなふうな生活感たっぷりなお部屋になってしまう原因となります。
リビングが臭いだけならばまだしも、油がフィルタにジュワーな状態だと、火事のリスクが高まります。飲食店からの出火原因の多くが換気扇の清掃不足によるものであることを考えれば、油と換気扇と火事の結びつきが危ないと実感しやすいかと思います。
「フィルター交換って、面倒なんだよなー」と交換が億劫な方!換気扇フィルタに付着する汚れをじっくりご覧になることで、「それはヤバいな…ウチの換気扇、今、どうだっけ…」と思っていただけましたでしょうか。
私は今まで、「キッチン換気扇フィルタ交換のタイミングが遅かったばっかりに…」という油汚れにまつわるトラブルを数々見てまいりました。フィルタをギリギリびちゃびちゃまで使うことは、ちーとも節約にならないんだな、ということを、もっと知って頂きたい!
お住まいのキッチンの換気扇フィルタ、吐いた息が通るくらい、ツーツーですか?換気扇のフィルターは、付けるんならば、「お、ちょっと、黄ばんできたかな?」くらいで交換することをおすすめします。