横浜市青葉区のマンションにて、キッチンクリーニング。
ウォッシュテックのキッチンクリーニングには、魚焼きグリルのお掃除もオプション料金ナシ。標準料金の中に含まれています。
魚焼きグリルはの内部は、たいていの場合、アルミで出来ています。熱伝導が良く、造作しやすく、安価。素晴らしい!しかしながら、ハウスクリーニング的見地から申し上げるならば、アルミはアルカリ性の洗剤にとても弱く、柔かなので、すごく難しいです。
中学のときの化学の実験を思い出されてみてください。アルミの板を、アルカリ性の水酸化ナトリウム溶液に浸けると、あっという間に泡がブワーっと出て黒ずんだり溶けちゃったり。そしてアルミの板って、指の力で「ヘニャ!」と曲がるほど軟らかい。
そんなアルミが、キッチンで最も高温で、食材を覆うような空間に使われているのです。わーぉ、おそろしー!
油汚れやコゲを取ろうとして金属を腐食させたりキズを付けてしまっては申し訳ないという思いから、数年前までは、グリル内部の焼け焦げ、焼け付いた油汚れに関しては、強いアルカリ洗剤や、粗いタワシを使うこともできず、あまり深追いできませんでした。
さまざまなハウスクリーニング業者のサイトをご覧いただければお分かりになるかと思いますが、魚焼きグリル内部の油汚れ清掃に関しては、あまり施工例や資料がありません。上記のような事情があるため、「新品みたいに戻りますよ!」のような写真を載せると、クレームの元にもなりかねません。しょうがないことです。
しかしながら、現在のウォッシュテックのキッチンクリーニングにおいては、限りなく中性に近くとも強力な油汚れに対応できるecoな洗剤を採用し、ブラシやスポンジなどの道具が進化させたことで、以前では解決し得なかった「グリル問題」が、かなり改善の兆しです。
グリルのトレイと網を取り出すと、壁面に、茶色くガチガチの飴状になった油汚れがベットリと焼き付いています。指で触ると、ザリザリと固く凹凸を感じます。飛び散った油が、焦げています。鼻を近づけると、んー、みりん干しがお好きなのかな…甘くて生臭い感じ…。そして、古い油の臭い。
ガスコンロの天板を外して作業しているところ。コンロの口が上に配置されていて、その配管の下に箱型のグリルが内蔵されているのが、お分かりになりますでしょうか。
グリルのクリーニング完了。箱の中身を覗き込むようなかたちになるため、いづれの写真もフラッシュを焚いて撮影しています。クリーニング終了後は、撮ってビックリ。レフ版のように明るく反射して、金属のギラギラ感が強調されてしまいます。触ると、ベタベタ感は無く、金属そのままの質感です。ムワッとした臭いは無くなりました。グリルの箱は取り外せない構造のため、入り組んだ細かな部品に強く焦げ付いた油汚れは、じーっくり見ると、取り切れていません。すみません。
グリルの入り口あたりにご注目。焦げが浮いたみたいに見えます。汚れが残っているのではなく、塗装部分に酸性の油汚れがこびり付くことで、塗装が傷み、浮いて剥がれて穴が開いているのです。塗装が剥がれた穴をこれ以上広げないように、そっと洗って、お納め。付着した汚れは対応できても、劣化した塗膜は戻らない旨が説明がしやすいかと思い、あえてフレームに入れて撮影してみました。
これから気温が上がってきて、季節は、梅雨から夏へ。食中毒にも気をつけねばならないし、油汚れが緩くなって、臭ったりベタベタしてきます。新鮮で栄養たっぷりの旬のお魚を、そのグリルに入れて焼いて、気持ちよく美味しく頂けますか?バターたっぷりのパンを、かぐわしい香りそのままに、カリッとトーストできますか?「うーん、ヤだな…」と思われるグリルだったら、クリーニング適齢期。ぜひご用命ください。
魚焼きグリルの汚れって、何を焼かれるか、使用頻度はどの程度か、日々どのようなお掃除をされているか、何年使われているか、世帯によって本当にさまざまです。それゆえ、全てが今回の写真ような仕上がりになるかどうかは、申し訳ございませんがお約束できかねます。しかし、持ちうる装備と経験を最大限に活かし、全力をお尽くし致します!