東京都目黒区のタワーマンション、玄関たたき。マロンブラウンという種類の大理石です。
写真、中央あたり。ちょっと白く濁ったようにツヤがなくなっているのが、お分かりになりますでしょうか。↓ズームしてみます。
これは、大理石に嘔吐された跡です。
吐かれて15分ほど経過して後、中性洗剤で水拭き、ご自身でお掃除をされたのですが、以前のような光沢が戻らないとのこと。玄関なので見栄えが気になるし、ツヤが無いのは吐いた跡と訪問者に気付かれたくない、大理石を元通りの光沢に修復できませんか、とご相談を頂きました。
触ると、粉っぽくマットな感じ。他の箇所のような、大理石らしいプリプリしたツヤがありません。
人間の胃の中にある酸は、実はとても強烈。弊社で使用する業務用の酸性洗剤よりも、実はパワフルだったりします。大理石のトラブルでは、どのくらいの深刻さで大理石にダメージが与えられているのか、完全に復帰できるのかどうかは、正直なところ、実際にトライしてみなければ分かりません。お客様にお伝えしてその旨ご了承を頂いたうえで施工を承ることに。今までの経験と、世界最新の石材研磨技術から、全力を尽くします!
まず、大理石に付着した汚れをクリーニング。その後、荒れて傷んだ大理石を、まず粗く均します。
全体に光沢が弱くなり、溶けた跡が目立たないよう、均一になりました。
一旦、ちょっと粗めの研磨をして全体をマットな状態に均一に整えてから、段階的に細かな研磨剤で磨き、徐々に光沢を上げて戻していきます。
長くなったので、次回に続きます。