ハイドロテクトミラーの水垢を除去

マンションの浴室鏡で、最近多く見られる「ハイドロテクトミラー」や「クリアコートミラー」。特殊な塗膜が焼き付けられており、鏡の表面に親水性の機能を持たせています。水滴がツブツブ(撥水)せず、ダラーっと水が垂れ落ちるので、シャワーのお湯で濡れたり湯気が付いたときも鏡が見やすく、ウロコ状の水垢で曇りにくくなっています。

併せて、ここ10年ほどの新築マンションのバスルームは、「浴室乾燥機」が標準仕様となっています。浴室乾燥機は、壁面や鏡に付着した水道水を急激に暖めて乾かし、その場で焼き付けてしまう可能性が高まります。でも、目新しい機能があったら、せっかくだし、使いたくなるでしょう!?数ヶ月経ってから、「あれっ!ウチの浴室鏡、おかしい。白い。映らない」と、気付かれる方が多いようです。

水道水の水(H2O)だけが温風で乾かされて干上がり、その場に残ったカルシウムやマグネシウムなどミネラル分の跡が、重なって積もって、こんなふうに真っ白に曇って、くすんでしまうのです。親水性の素敵な浴室鏡が備わっていながら、なんとも罪深い事態であります。

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鱗のように、白い○が幾つも重なっているのがお分かりになりますでしょうか。にじんだようになって、ボケボケにしか映らなくなっています。

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ミネラルでミネラルを吸着する仕組みの薬剤を塗布し、磨いていきます。

かつては、ダイヤモンド研磨材やセリウムなど研磨剤を使用していました。それが、メンテナンス業界の「最新」の方法だったのです。しかし、このところ急に普及してきたハイドロテクトミラーでは、表面のコーティングごと剥がし取ってしまうことになり、元々ある「親水性」の特徴を失わせてしまいます。業者の一存で元からの仕様を変えることは、申し訳が無いこと。

そして、従来の「ダイヤモンドで研磨する」「過激な薬剤でガラスごと溶かす」といった方法で行う鏡の水垢除去では、目視では確認できないレベルですが細かな傷や凹凸を新たに刻んでしまいます。この凹凸を足場にして、短期間のうちに更に強烈な水垢が固着する可能性が高く、それも、お客様に対して、申し訳が無いこと。

「今、この時だけ見栄えが良ければいい」、「今の時代のモノに合わなくてもいい」、そんな仕事はしたくない…!そう考えて、この新たな方法に辿り着きました。ウォッシュテックの鏡水垢クリーニングなら、水垢を除去しても、ハイドロテクトの機能は、失われません!

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完全に水気を切って、乾いた布で拭いて、水垢の残り方をチェック。水垢は、濡れた状態ではあまり目立たないのですが、完全に乾いた状態になると、ポチポチと浮き上がって見えてきます。なので、磨いては、拭く、の繰り返しです。根気がいる作業です。何度も何度も、目で見て指で撫でて、機械を当てて、水気を拭いて、その繰り返し。なので、短時間でお客様にインパクトを与える結果を出さねばならない清掃業者や、利益を第一に考えて作業時間や材料コストを振り当てる清掃業者には、決してできないことだと思います。

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水垢の除去、完成!クリアに映りますね!今回は、浴室鏡だけのオーダーだったのですが、ついでに水栓も磨いておきました。キラリ!なめらかな鏡に、よく映えます。

「鏡が、鏡に戻った〜!うれしいです!すごい!」お客様のありがたいご感想に、私たちも嬉しい思いです。

日時:2011年2月28日 PM 08:47
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