京都の居間

京都市中京区にある祖母宅ご案内、「京都の台所」、「京都の坪庭」に続いて、リビング。

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お正月に撮影したので、ウサギの置物がチョコン。

7ミリ程度の細い木で精密に組まれた建具と、アンティークな電灯。現在の職人では作れない細工ゆえ、復元不可です。ほんの小さな子供の頃でも、作った方の時間と労力が惜しみなく注ぎ込まれたものに囲まれている…これは、ナンかすると鬼のように怒られそうだ…と何となく分かって、緊張していたのを思い出します。

この障子を開けると、縁側のように廊下になっていて、ガラス扉を透かして坪庭を見ることができます。通常は、閉めたまま。中学のとき、教科書に出てきた谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」を読んで、真っ先に思い浮かんだのが、ここから漏れてくる薄い陽の光の様子でした。

写真に写っているゾーンの手前は床の間でよく見られる書院造の棚があります。現在は輸入禁止となっている黒檀(部分的に紫檀)で出来ています。水に漬けると沈むほど、緻密で固くて重い木なんだそうです。そんな立派な棚ですが、雑誌とか手拭いとか人形とか…あんましカッコイイもんが飾られていなかったので、撮るのは、やめました(笑)。

日時:2011年2月 4日 PM 10:28
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