つねづね、油汚れやカビ汚れを放置しすぎると、素材にダメージを与えます、物が傷みます、丈夫な建材でも汚れが長期間に亘り乗っかっていると弱くなります、壊れて長く使えなくなります、と申し上げておりましたが、「そんな大層な。ハウスクリーニング業者って、すぐ怖がらせるんだから。ウソウソ」と思われる方も多いかと思います。
ちょっと極端な例ですが、こちらの写真をご覧ください。キッチンのステンレスの天板です。4年間、コンロが設置されていました。
コンロは箱というか四角い塊のイメージですが、上に張られている五徳とトレイというか調理台を外してみると、ガス管がごちゃっと配管されているだけで案外スカスカで底が見えるような感じです。
油汚れを気にせず毎日調理しているうちに、五徳や調理板が油汚れで溢れてしまい、調理時の熱で温まった油汚れは、ドロドロと下へ下へ、ステンレスのキッチン天板まで流れ落ち…それが数年かけて積もった跡です。
写真中央左下あたり、穴が開いています。ステンレスの鋼板を貫通し、完全に下に突き抜けています。
油汚れは酸性なので、金属を確実に腐食させます。写真、ちょっとサビている感じもお分かりいただけますでしょうか。ここも実はヘナヘナになっていて指で押さえるだけで、脆く崩れ落ちてしまいます。もはやステンレスの強度は全くありません。
汚れは、いつまでもくっつけていると、物を弱く脆くさせる。
故障や破損の大きな原因となる。これ、真実です。
上に置くだけのコンロならばまだ安いものなので「掃除をせずにガンガン使って、使い捨て」これも可能かもしれません。でも、キッチン本体、ビルトインコンロ、換気扇、あるいは周囲の内装、これをヤッてしまうと、おそらく「えっ!そんなにすんの?」と驚く額になります。
高いものは特に、まず見えるところから掃除をする。たまにはふだん見えないところもきちんと掃除をして、長く使うこと。大きな出費を避けて節約するならば、汚れを長期間付着させないことだと思います。
行き届かない追いつかないところが気になる、どう掃除をすれば良いのか分からない、やってみたけど出来なかった、そうなったら、あまり時間を置かず、取り返しが付かなくなる前に、ハウスクリーニングを頼まれてください。
10年後15年後、長い目で見ると、ハウスクリーニングを頼む方が安く付いたなぁ、って実感できるかと思います。