講談社ブルーバックス「新・化学用語小辞典」。
今でこそ、携帯電話やスマートフォンで出先でネットに繋いだり、いつでもどこでも調べ物ができるIT環境が整っていますが、20世紀って、そうじゃなかったですよね。wikiも無かったし。
この本は、1993年刊行。社長が購入したのは第10刷、2000年。寝る前、電車の中、チョコチョコ持ち出しては楽しげに読んでいたので、くたびれて日焼けしています。
ドラッグストアに売られている市販の洗剤に入っている成分、使用することで物や素材の表面を傷める可能性が高い洗浄成分、分子構造、金属の硬度、重曹・明礬・シリカゲルなど生活中でもおなじみの化学薬品まで解説が網羅!私にとっても興味深く読める一冊。厚さ3cmほどもあるのにハンディなのもブルーバックスの特長。ナイス!
ハウスクリーニングは、天才的ウィザードよりも、堅実で忠実なオペレーターが勝る職種です。その場のフィーリングや思いつき、化学的根拠・裏づけがない方法を取り入れてしまうと、内装・設備・素材に何らかのダメージを与えたり、何も効かなかったり、復旧不可能なトラブルに遭うリスクが高まります。ひいては、お客様のご迷惑に繋がってしまいます。注意深く、成分、用途、情報がどんなもんか調べ上げることが大切!イージーゴーイングでは人の役には立てない、と社長は考えています。
10年前この本を買って以来、読み続けているからこそ、業務用洗剤・清掃用品メーカーの営業さんから「へぇ〜新たにこの機能を持たせたということは、アレを入れたのですか?」「お、さすがですね、その通りです。でも濃度は○%程度ですよ、あのメーカーの○○洗剤とは、ここが違って...」というようなディープな最新情報を引き出すことができたり、海外製の洗剤も敬遠せず英語表記を調べて把握し、開業当初から積極的に取り入れ、現在多く採用している環境性能が非常に高いカリフォルニア製のエコ洗剤にいち早く辿り着けたんだよな、と思います。