東京都港区、タワーマンションにて、ユニット浴室ハウスクリーニング。
2006年前後に引き渡された分譲マンションのバスルームで多く見られる、樹脂パネルの壁。平滑で光沢があり新築時に美しい。柔らかく若干の弾性があり浴室乾燥機やミストサウナによる暖気による伸縮にも耐える。表面に精緻な印刷が可能なので色柄のバリエーションも提案しやすい。しかも安い。そのようにデベロッパー側にとって利点が多いためか、多く採用されています。
ウォッシュテックに浴室クリーニングをご依頼いただくお客様は、「ふだんから、お掃除をマメに頑張る」方が比較的多いように思います。築3年以降の樹脂パネル式の浴室壁の状態をお客様宅で拝見するに、日常的なお掃除をするうえで、いかに大変であるか、よく分かります。
1つには、シャワーや洗面器に汲んだお湯が壁に飛び散り、その後、浴室乾燥機や浴室暖房によって急激に乾燥、壁に付着した水滴が、その場で乾いて、水道水に含まれていたカルシウムやマグネシウムなどのミネラルだけが残り、鱗のような白いツブツブ跡が重なってしまう「水垢が覆って色柄や艶がなくなってしまった」パターン。
2つには、上記の「水垢」を取り除きたいと考えて、固く荒いスポンジやメラミンスポンジで力強く擦り洗いをしてしまい、壁材に傷が無数に付き、照明に透かしてみると色々な方向に入った傷が照明を囲むように目立つ「傷で滑らかな光沢が全くなくなってしまった」パターン。
…そして、擦ってできた傷の凹凸に、また水垢が食い込んで、どんどん深刻な状態に。焦って更に強く擦って、傷は更に深く多くなり…。残念ながら、その頑張りを幾ら激しく何度も続けても、「新築内覧時に見た、元のツヤや平滑さ」には戻れないし辿り着けません!
バスルーム樹脂パネルのお掃除において、心に留めておいていただきたいことは、「材質の柔らかさの序列」です。
固い←市販のハードな掃除用スポンジ・ブラシ>水垢(水道水の原料となる湖水や井戸水に含まれるカルシウムやマグネシウムは、「金属」です)>樹脂製浴室壁の表面材→柔らかい
擦って傷キズになってしまった浴室の樹脂パネル壁は、表面にビミョーなマーブル模様や吹き付け模様が印刷されて描かれているので、ハードに研磨やハウスクリーニングすることができません。元々の色や質感を戻してキレイにお納めするのは、至難の技。
写真では見えづらいですが、照明が反射している浴室の壁パネル。ゴシゴシ付けられた擦り傷の上に、薄いグレー色のウロコがガッチリ食い込んでいます。
手作業で磨き、柔らかな繊維を装着した機械を当て、水で流して完全に拭き、また手作業で磨き…と繰り返して何とか、プルンと張りがある質感を取り戻しました。
同じ箇所を引きで撮った写真が、このブログ記事最初に貼り付けてあります。照明が鮮やかに映り込むようになるので、ワット数を変えたわけではありませんが、浴室全体が少し明るく感じます。数年間お掃除でゴシゴシ傷を付けられてきた壁ですから新品同様には戻りませんが、ハウスクリーニング後の滑らかで艶やかな質感は、やはり新鮮だと思います。
浴室の壁に関しましては、日常のお掃除のスタイルを「擦る、洗う」から「予防する。そもそも汚れを付けない」に置き換えてみてください。
浴室を使った後は、浴室乾燥機や暖房を使わず換気。お風呂から上がったら、軽くスクイジー(ゴムが付いたワイパーのような水を切る道具)。もしくは体を拭いたバスタオルで、ついでにチョチョッと壁も拭く。そうするだけで、かなり浴室壁の曇り、くすみ、ウロコ、傷、が防げます。新築当初の光沢間、滑らかさ、色、柄を維持されたい方、お試しください!
→関連サイト:人工大理石、人造大理石、FRP、樹脂パネル、ホーローなど一般的なユニットバス浴室ハウスクリーニング施工例