都内で定期的にお伺いしているハウスクリーニングをお納めした後、ビックサイトで開催中の「建築建材展」へ。
メーカーから出展されている、タイル、フローリングや、塗装、改修工事の方法などは、その後ハウスメーカーやデベロッパで採用されて、3年ほどで実際に住居の中で見られるようになります。「新技術!」として展示されていた建材を、5年ほど経って、「汚れたから掃除してください」と、ご相談いただくようになったりします。
いきなり汚れた状態に対峙するよりも、素材や構造、施工方法を前もって知り、数年ずっと頭の中に置いて、「あの時見た、あの素材を安全に洗うには、どうしたら良いんだろう…」と洗剤や道具にアンテナを張っておく方が、慌てません。
会場では、どのような売り方をされているのかも、しっかりチェック。例えば「100年以上塗り替え不要」、「ダイヤモンドより固い」、「ホルムアルデヒドを完全吸着」など誇張された表現のあるものや、昨年までは大々的にアピールされていたのに潮が引いたように消えたもの、表面だけに薄く石材や金属、木材などが貼られている「フェイク」もの。それら建材が含まれる現場は、とても難しい(リスクが高い)素材と認識せねばなりませんし、お客様にも、ハイリスクである理由をしっかりお伝えし、ご理解いただかねばなりません。「これは、例のアレだ!」と、早々に気付くことで、適切な対応に近づけます。
そういうことから、ウォッシュテックでは、創業以来、毎年欠かさず見ています。
まれに「あ、去年もお越しいただきましたよね!」と話しかけてくださるブースもありますが、「へぇ…ハウスクリーニング?何でウチに興味が?」と名刺を手にポカンとされることが常です。
建築建材の世界では、後々のお手入れのことは、作るときも売るときも、あんまし考えられていない。業界の隔たりが、ロコツに分かるひと時です。
今年は、今まで常連だったのに撤退したメーカーが多くありました。また、昨年と同じ製品や工法を全く同じ什器で再度アピールしているブースも見られました。大手のブースでは、商品カテゴリは減少、同じ製品での色柄バリエーションが増えている印象です。
隣の「JAPAN SHOP」の会場を加えても、オーランドISSAの半分くらいの規模だと思います。日本の建材市場が冷え込んでいることを実感します。ちょっと寂しい。もっとHOTになると良いなぁ。